祖母の葬儀にかこつけて雪祭を見てきました。 実は私、生まれてこの方一度も雪祭りを見たことがありませんでした。 というのは、フツーこの時期に帰省することなんてありませんし、 暇があったとしても田舎が旅館業やってたものなので カキイレ時に遊びに行くのもどうだろうか、ってのもありましたし。 なのではじめての雪祭りなのです。 この時期に死期を選んだのは祖母の最後の粋な計らいだったのかも知れません。
横手の雪祭は2/14〜17の四日間で、 見ものは「かまくら」と「ぼんでん」になります。 14日がOP、15、16日がかまくら、17日がぼんでんという按配です。 なんでも40万人程ヒトがやってくるとの話なのですが、 冬コミが35万くらい、 夏コミが45万くらいと考えればその混雑は想像できる、 かというとそんなことはなく、 一体どこにそんなヒトが居るのか謎な程度です。
かまくらを知らないヒトはあんまし居ないと思うのですが、 一応説明しておきますと高さ3メートル程度の雪山を作って 中をくりぬいてこさえた雪の小屋のようなものです。 こじんまりとした室内空間が秘密基地感いっぱいで御子様に人気、 なんだと思います。
ぼんでんというのは、実は私もよくわかりません。 ぼんでんと呼ばれるモノを説明しますと、 5メートルくらいの棒の先に大きな塊をつけ、 そこからひらひらしたものがぶら下がっています。 これをいっぱい作って景気よく列を成して どっかの神社に突っ込むらしいのですが、 見たことが無いのでよくわかりません。
今回見ましたのは15日夜のかまくらだけです。 ぼんでんは相変わらず謎のままです。
とりあえず横手駅から散策開始します。 でかでかとJRのプレートが貼られたかまくらが駅前に出来ていたりします。 てくてく歩いて市役所前会場にゆきます。 しかし夜間撮影になりますから 三脚を持ってくればよかったと激しく後悔します。 手ぶれ押さえるのがエライ大変です。
市役所前会場はすごい人出です。 近くに屋台通りもありまして、まあ一応お祭りの中心地ですね。 大通り脇なのでガンガン車や観光バスが来ますので 情緒はあんましありませんけど、でもまあにぎやかではあります。
かまくらの中はこんな感じ。 水不足なので水神を祭るのがもともとの意味らしいです。 市役所前会場のかまくらは放置で入り放題です、並べばですが。 他に、かまくらの歴史が展示されて居たりします。 なんでも天井が抜けて危険だからと 天井がゴザで作られていた時代もあったとか。 あと、モータリゼーションの結果、 昔は横幅があったのですけど 邪魔にならないように細くなってきているそうです。
てくてく歩いて南小学校。 ここでは生徒ひとりがひとつミニかまくらを作るとかで 校庭がミニかまくらだらけです。 ミニかまくらのサイズは3〜40cmくらいでしょうか。 なかなか壮観です。 中には願い事が入っているミニかまくらもありまして、 「セーラーヴィーナスになりたい」とか夢が溢れる願い事があるかと思えば、 「嫁が欲しい」とかえらい現実的な願い事もありました。
川沿いにてくてく歩いて二葉町会場。 ここはすんばらしい!! ここは車も入ってきませんし照明も普通、 かまくらの数も決して多くはなくポツンポツンといった感じですが、 それがいい雰囲気を作っています。 多分、フツーにヒトがかまくらと聞いて想像するのが こんな感じではないかと思います。 TV局が取材に来るのはだいたいここですね。 しかし、すんばらしいのはソコではないのですよ。 ここではなんと、すべてのかまくらに必ずコドモが入っているのですよ! ょぅι”ょハァハァ、半纏っ娘ハァハァ、頭巾っ娘ハァハァ。 そんなわけなんで人出が少ない割には かまくらの前には人だかりがいつまでも動きませんし、 写真も順番待ち。 みんなょぅι”ょが好きなんだなあ。 かまくらって、入り口が見えないとただの雪の塊なので、 どうしても入り口前しかカメラ構える場所が無いので 必然的に混雑するんですよね。
蛇の崎川原。ここにも大量のミニかまくらができています。 ヒトが入れるかまくらは作るのも大変なようで、 大量のミニかまくらでそれを誤魔化しているんですね。
他にも横手公園会場があるのですが、
山の上なので断念しました。
ってゆうかスパイク付きゴム長じゃないと
坂道まっとうに歩けないですよ。
そういえば案内所で
どこでゴム長を買えるか尋ねていたヒトが居ましたけど、
それくらい準備してこいや。
なんでも最近は「一戸一かまくら運動」なるものがあるらしく、 会場以外でも道端いたるところにミニかまくらが転がっています。 家の前にずらり並んでいるところとか、 義理で作ったかのようにひとつだけポツンとあるところとか色々です。 一般に気合が入っているところは商売しているところですね。 画像はかなり気合の入っている家の例。
実はミニかまくら自体は作るのはエライ簡単です。 五分でひとつ作れます。 ヒマならおひとついかがでしょうか?
用意するもの:バケツ、スコップ、紙切れ、マジック、蝋燭、マッチ
(1)バケツにすりきり一杯、スコップで雪を詰め込みます。
(2)バケツをひっくり反して中身を立てます。
(3)スコップでくり貫いて雪室を作ります。
(4)紙切れにマジックで「水神様」と書いて雪室に入れます。
(5)蝋燭に火をつけて雪室に入れます。
(6)できあがりです。